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「転職理由が親の介護」って面接で伝えていいの?

高齢化が進み、仕事をしながらご両親の介護をされている方も多いと思います。「介護離職」という言葉が一般的になるほど、ご両親の介護のために会社を辞める方が多くなってきたという現状があります。
 
 
さて、この介護を理由に退職ですが、面接ではどのように話せばいいのでしょうか?今回は現役の採用担当である筆者が、介護離職について、どのように面接で触れればいいのかについてお話しします。
 
 
 
 

目次

 

・面接で「親の介護を理由に退職」と言っていいの?

・面接で話す場合の注意点

・入社後に介護する必要があるときは

・介護に時間が割かれることを面接で隠したら?

・まとめ

 
 
 
 

面接で「親の介護を理由に退職」といっていいの?

 
面接でよく聞かれる質問の一つに、退職理由があります。ご両親の介護で退職したということを伝えても良いのでしょうか?答えは、全く問題ありません。育児介護休業法が施行され、介護離職が一般的になる中で、介護を理由に退職したことがネガティブにとられることはないでしょう。
 
 
また、人事側の視点で考えると、最近は面接での質問についてもプライバシーの侵害ととられかねないことがあるため、介護については質問しづらいという状況があります。
 
 
 
 

面接で話す場合の注意点

 
先にお話ししたように、介護が理由で退職をした事実を面接で伝えても構いません。しかし、人事が気にするポイントは別にあります。それは、

・現時点で介護にどれだけ時間が割かれるのか


という点です。
採用する会社側としては「入社して働いてもらう以上、フルタイムでバリバリと仕事をしてほしい」という意図があります。ですので、現時点もしくは入社後に介護に相当な時間が割かれそうな場合、採用する企業としては懸念材料であると考えてしまうのです。

 
 
採用する側としては、部署の人員数や仕事量も考えて社員を配置します。頻繁に休みを取る可能性の高い人物を、採用面接の時点でスクリーニングしたいという意図があるのは、残念ながら事実です。逆の言い方をすると、
 
・面接の時点もしくは今後、介護に時間を費やすことは少ない
 
というのがある程度わかっているのであれば、まったく面接では問題ないといえます。


面接での転職理由・文例を紹介します。


「同居していた母が病気で倒れ、介護が必要となりました。父も高齢であることから、私が中心になって介護をしている状態となりました。仕事をしながら介護をしてきましたが、悩んだ末、一旦会社を辞め、介護に専念することにしました。母も現在では介護施設に入所できたため、仕事にはまったく影響はありません」

 
 
 
 

入社後に介護する必要があるときは

 
転職したいけれども、入社後にどうしてもご両親の介護をしなくてはいけない、という方もいると思います。その場合は、

・時間的に融通が利きやすい会社を選ぶ

 
という点を念頭におきましょう。具体的には、フレックスタイム制だったり、リモートワークが普及している等の環境が整っている会社を選ぶとよいでしょう。実際にこのような会社はいくつもあります。特に人手が足りず、時短勤務の社員を数多く雇用していたり、働く環境を充実させている会社を選ぶといいでしょう。
 
 
 
 

介護に時間が割かれることを面接で隠したら?


現時点で介護に時間が必要で、通常の勤務に影響が出る可能性が高いのをわかったうえで、新しい職場への転職を考えているとします。この場合、面接で「介護に時間が割かれることを伝えないでおく」ということは果たして有効でしょうか?介護について隠しておくという意味合いです。

現役の人事担当である私の意見としては、「介護に時間が割かれるのであれば面接ではっきりと伝えたほうがよい。隠して入社しても後から人事考課や処遇に響く必要がある」になります。


いまは介護が一般的になり、どの会社にも介護休暇制度があると思います。しかしながら転職した直後に有給休暇(入社間もなく有給休暇がない場合は欠勤になりますが)を重ねて取得したり、介護休暇制度があるとはいえ、介護休暇を頻繁に取得すると、人事考課に影響が出る可能性があります。入社直後は試用期間ですので、企業側が中途入社者の勤怠や勤務態度、成績を細かくチェックしています。勤怠が悪いときには試用期間満了でそのまま解雇になることも考えられます。どうしても、現在進行形で介護に時間が割かれそうなのであれば、面接の時点で企業側にしっかり事情をお伝えするのが賢明です。

 
 
 
 
 

まとめ

面接で伝えるのは、「現時点で介護にどの程度、時間が割かれるか」という点です。伝えていいのか悪いのかは問題ではありません。まったく介護に時間を使わないのであれば、その点をきっちりと伝えれば、面接では問題ありません。



一方、どうしても入社後に介護をする必要があるのなら、面接で伝えておく必要があります。いずれにせよ、介護に理解のある会社を選ぶことが重要となってきます。
 
では!

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