HOME | 転職テクニック | 「第二新卒はやめとけ」と転職活動で言われる理由は?

「第二新卒はやめとけ」と転職活動で言われる理由は?

今回は「第二新卒はやめとけ」と転職活動で言われる理由は?というテーマでお話します。新卒で就職活動を頑張って企業に入社したものの、就職先とのミスマッチに悩んでいる若手の方も多いと思います。
 
 
第二新卒の転職活動は不利なのか?今回は現役の採用担当である筆者が
第二新卒の転職活動について率直にお話ししてみたいと思います。
 
 
 

目次

 

・第二新卒とは何か?
・第二新卒はやめとけと言われる理由
・実際のところどう見られるか?
・第二新卒で転職活動するならどうする?
・まとめ

 
 
 
 
 

第二新卒とは何か?

 
第二新卒とは、学校を卒業して就職し、3年未満の若手社員で転職活動をする人のことを指します。年齢的には20代半ばまでの若手社員ですね。若手のビジネスパーソンは。新卒で入った会社と合わなかったり、あるいは別の会社でやりたいことを見つけて転職活動を始めることが多いようです。
 

厚生労働省の調査によると2018年に新卒で社会人になった若手のうち、高卒の就職者で36.9%が離職、大卒の就職者でも31.2%が離職しているとのことです。
 
 
◆参考
新規学卒就職者の離職状況を公表します(厚生労働省)
https://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000177553_00004.html
 
この厚生労働省のデータを見ると、若手の3分の1は新卒で就職後に離職するため、第二新卒という存在は決して珍しいものではないことがわかります。
 
 
 
 
 

第二新卒はやめとけと言われる理由

 
新卒で社会に出た若手の離職率は高いものの、なぜ「第二新卒はやめとけ」といわれるのでしょうか?その理由を考えてみると、以下のような点があげられます。
 
 
・早期の転職は印象が良くないから
日本の転職市場において、一般的に短期間の離職はあまりよくない印象を与えます。たとえ仕事が自分にとってつまらなかったり、合わなかったとしても3年程度はじっくり取り組んでみないと仕事の本質はわからない、といった固定観念が強くあるようです。
 
 

・面接で話せるほどの実績がないから
第二新卒として転職活動をしても、そもそも短い期間しか会社に在籍していないことから、面接で話せるような実績を残していないという点があげられます。中途採用の面接では、明確な実績や経験などがあれば評価されやすいからです。面接で話す実績だけでなく、どうしても職務経歴書の内容も薄くなりがちです。
 
 

・転職してもまた辞めるんじゃないかと思われるから
採用する企業側は、第二新卒として最初の会社を短期間で辞め、次の会社の採用面接を受けてくる若手に対して「またすぐに辞めてしまうのでは?」と感じてしまうものです。採用する側の心理として、採用活動にはコストや時間、労力もかかっていますので、入社後に短期で辞められるのは大きな痛手になるのです。採用というのは非常に保守的な側面があります。そのような背景があり、第二新卒の若手の応募者には警戒感が出てしまうのです。
 
 

・理想が高いと思われるから
新卒で入社した会社と合わず、次の会社に転職しようとする第二新卒の若手の社員は、次の職場に期待を抱きがちな傾向があります。「新卒で入った会社とはミスマッチだったが、次の会社こそ自分を活かせる環境を見つけるぞ」というように、隣の芝生は青く見えがちなようです。
 
しかしながら、転職して職場環境が劇的に改善するということは、現実的に少ないものです。どこの会社でも、良い点もあれば、反対にいまいちな点もあるでしょう。第二新卒の転職者の場合には、次の会社に自分の理想を重ねがちなため、実際に入社してギャップに苦しむということもあるようです。
 
 

・学生気分が抜けきっていないから
第二新卒が敬遠される理由のひとつとして、学生気分が抜けきっていないというのがあげられます。社会人としてのマナーがいまいちだったり、転職の面接に遅刻してきたり、無断で選考を欠席する若手も少なくありません。社会人としての経験が浅いため、学生気分が抜けきれず、転職活動にもいまひとつ本気に取り組めない方もいるようです。
 
 
 
 
 

実際のところどう見られるか?

 
では、次に第二新卒が転職市場においてどのように見られるのか?について採用する側の企業の視点をお伝えしたいと思います。筆者は現役の採用担当ですので、採用にタッチする側の率直な意見を共有します。結論からお伝えすると、
 
・ポテンシャルのある第二新卒だったら内定になる可能性は高い
 
という形になります。先に十分お伝えしたように、書類選考などで厳しく見られるため、選考のハードルは低くありません。しかしながら、企業側としては人手不足だったり、会社の平均年齢の高齢化などへの問題に対して、第二新卒は解決に一役買ってくれると大いに期待しているのが実際です。
 
 
「ポテンシャルのある」という言葉の意味ですが、入社後の伸びしろと考えていただければ大丈夫です。いま現在は経験がなくても、入社後に大きく成長しそうなだけの素養があるかどうかを重視しています。
 
 
 
 
 

第二新卒で転職活動するならどうする?

 
もしあなたが第二新卒で転職活動しようと悩んでいるのであれば、以下の基準をもとに考えてください
 
 

・面接で話せるだけの実績エピソードがあるか
・実績がなくともどのように仕事に取り組んだか論理的に説明できるか
・学生時代に取り組んだことをわかりやすく説明できるか
・コミュニケーション能力や資料作成能力など使えるスキルがあるか

 
 
これらの項目で複数「〇」がつくのであれば、第二新卒で転職活動をしても大丈夫でしょう。一方で、「×」が多かったり、自信のない項目が多ければ、第二新卒での転職は止めた方がよいでしょう。
 

第二新卒の面接では、「面接官にポテンシャルがあるように判断してもらう」という点が最も重要です。仕事での実績があればそれをわかりやすく説明するので問題ないですが、実績がない場合には、あなたがどのように仕事に取り組んでいて、その姿勢を次の職場でも活かせるという点を論理的に説明する必要があるのです。仕事に取り組む際には、頭の中で解決のプロセスを描くと思います。この思考の手順を面接の場で説明するのです。
 
 
少し話が難しくなりましたが、要は、新しい職場に移った際に仕事の手順を覚えて、早期に戦力として活躍できると面接官に思わせればよいのです。例えば、物覚えが早かったり、マニュアルを整備した経験だったり、後輩やアルバイトを指導した経験などでも面接で話せるエピソードになりうるのです。それらのエピソードを分解し、仕事をするときに何を考え、何に気をつけて取り組んだら結果が出たのかを説明すればいいのです。
 
 
 
 
 

まとめ

 
今回は「第二新卒はやめとけ」と転職活動で言われる理由についてお話ししました。採用担当者の意見として、第二新卒の転職活動は、「難しいとも簡単とも言いづらい」のが本音のところです。
 
 
企業側としては、第二新卒の応募者がきたら厳しい目線で選考をするものの、「才能あふれる原石がいるかもしれない」と期待しているのも事実です。もしこの記事をお読みのあなたが第二新卒の転職活動をされるのであれば、わかりやすく説明する能力を磨いてください。転職活動の準備に時間をかけ、入念に準備をすればうまくいく可能性は高まります。
 
では!