「いまの会社に入って2か月、どうも馴染めないんだよな・・・」
「転職したものの、毎日、会社に来るのが憂鬱。どうしよう・・・」
今回は「試用期間中に退職したい!ときの対応をまとめてみた」というテーマでお話ししてみたいと思います。
転職活動を終え、新しい会社に転職したものの、どうも職場に馴染めない・・・こういうこともありますよね。非常に残念な気持ちになりますが、このようなとき、どう対応したらよいのでしょうか?
人事採用担当者である筆者が、試用期間中に退職を考えているときに、どのような点にもとづいて判断したらよいのかをお話しします。
目次
・冷静に今の状況を分析してみる
・会社を辞めるかどうか判断する
・就業規則を確認する
・転職活動をスタートする
・面接の準備をする
・まとめ
冷静に今の状況を分析してみる
まず初めに取り組むのは、冷静に現状分析をしてみるということです。最初に、「会社を辞めたい!」と思っている気持ちが、はたして何からきているのかを特定することが大事です。
会社を辞めたいと思っているというのは、何かに違和感を覚えている状態です。
・仕事内容への違和感なのか?
・会社のカルチャー(職場の雰囲気)への違和感なのか?
・会社の経営状態への違和感なのか?
どのような点に違和感を感じているのかを振り返ってみましょう。
違和感が特定できたら、その違和感は時間が経つにつれ、改善できるものなのかを考えてみましょう。職場の雰囲気に違和感を感じるのなら、別の部署に人事異動になることで解決できないのか?
上司に違和感を感じるのなら、上司との接し方を変えてみたり、あるいは人事異動で上司が変わる可能性はないのか?
このような視点で、違和感が改善できるか否かを考えてみましょう。
もし、違和感がどうしても改善できないようであれば、その会社を退職して別の会社で働くことを考えなければなりません。休みの日にでも、落ち着いた時間に、今の職場に感じる違和感について考えてみましょう。
会社を辞めるかどうか判断する
冷静に自分の状況を振り返ってみて、今の会社(職場)への違和感が払しょくできないときには転職を考えましょう。
違和感を抱えながら仕事に取り組むのは、精神衛生上も好ましくありません。
ですので、転職活動をすることを決め、自分の時間を新しい職場選びに使うようにしましょう。
一方で、試用期間中の退職をすることに少しでも後ろめたさがあるのであれば、今の職場でもう少し頑張ってみることがいいでしょう。
転職活動というのは、心身ともに非常に大きなエネルギーを必要とします。現職で働きながら、別の会社の選考(面接)を受け、内定までたどり着くのには労力がいります。
退職に迷いが生じているのであれば、いったん保留にして、今の職場での仕事にもう一度、頑張ってみましょう。
就業規則を確認する
試用期間中に退職することを決め、転職活動をスタートするのであれば、まず会社の就業規則を確認しましょう。
就業規則には、退職する際のルールが書いてあります。会社ごとに「退職する際には〇日前までに会社に申し出ること」などの記載があります。この退職時のルールについて事前に確認をしましょう。
就業規則を確認したら、次に、転職活動のスケジュールをざっくりと決めておきましょう。現職で働きながら転職活動をする場合には、現職の忙しさによって、転職活動に使える時間が異なったりもします。
最近は転職活動の面接もオンラインで行われることが多いため、現職でリモートワークが多ければ、多くの面接を受けることができます。
現職の仕事の量、面接に行く時間が確保できるかを考え、ざっくりでよいので転職活動のスケジュールを考えておきましょう。スケジュールを作る際には、次の会社に入社する時期をゴールとして定め、逆算して考えていくとよいでしょう。
参考に転職活動のスケジュールの例を載せておきます。
(転職活動のスケジュール例)
・〇月に次の会社に入社する
↓
・逆算して考えて、今の会社に〇月に退職を告げる
↓
・週に〇社ぐらいの面接を受ける
↓
・〇社に応募書類を送る
転職活動をスタートする
試用期間中に退職することを決めたら、転職活動をスタートさせます。現職の仕事をしながら転職活動をするのであれば、効率よく進めるのが大切になってきます。
自分で志望する企業を探し、転職サイト(リクナビNEXTやdoda)を通じて応募するのも良いですが、まずは、転職エージェントに登録してみましょう。
というのは、転職エージェントは営業担当者が求人を出している企業の情報を豊富に持っているからです。職場環境や経営状態、サービスの質など、公開されていないような細かい情報を入手していたりします。
転職エージェントに登録すると、専門のコンサルタントが無料で面談をしてくれます。このコンサルタントに、自分が希望する職場環境や待遇などを伝えましょう。
転職エージェント側も、入社後のミスマッチを減らしたいので、企業から得た情報をもとに、転職希望者にできるだけ合った企業を推薦してくれます。試用期間で退職するというのは、入社前後のミスマッチが大きかったといえます。次の職場では何としても、ミスマッチがない状態で働きたいですよね。
そのためには、できるだけ転職活動をしている段階で次の職場の情報を入手したいものです。転職エージェントを使って、転職活動を進めるのはとても有効な手段となります。
面接の準備をする
試用期間中に会社を辞めることを決め、転職活動をする場合、非常に重要になってくるのが面接対策です。
面接では、
「なぜ試用期間中に退職をするのですか?」
と必ず聞かれるでしょう。
この点について、しっかり準備しておく必要があります。一方で、書類選考が通過し、面接に呼ばれているのであれば、その会社に内定する可能性はある程度、あるといえます。
募集している企業側も忙しい中で採用活動をしていますので、内定の確率がない応募者に面接などしないのです。
面接する側の企業の心理としては、
「試用期間で辞めようとするのだから、いまの会社の環境によほど合わないんだな」
「仮に採用して短期間で辞めないだろうか」
こういった点を考えて面接をします。
ですので、応募者としては
・今の会社とこんな点がマッチしなかった(違和感を感じた)
・マッチしなかった点は入社前にはわからなかったこと
・御社とは〇の点がマッチしていると考えている
・御社に入ったら長く働きたいと思っている
このような構成で、事前に話を準備しておくのがよいでしょう。面接をする企業側としても、書類選考を通過して面接に呼ぶ場合、試用期間中の退職について、ある程度、理解をしていると考えてよいです。
その試用期間中の退職を、現職への悪口にならない程度に、マイルドに前向きさをもって話すことができれば、面接通過につながるでしょう。
まとめ
繰り返しになりますが、試用期間中に退職を考えたときには、まず冷静に現状を振り返ってみましょう。
・なぜ、試用期間中なのに退職をしたいのか?
・何に違和感を覚えているのか?
現状分析からすべてがスタートします。
また、試用期間中に退職を決めたとしても、十分に退職理由を説明できるのであれば、必ずしも不利になるとはいえません。
面接で退職理由をしっかり説明できるよう、事前に準備をしっかりして転職活動に臨んでください。
では!