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大企業からベンチャー企業へ転職するとどうなる?

大企業からベンチャー企業へ転職するとどうなる?

今回は、大企業からベンチャー企業へ転職するとどうなるのか?という内容でお話しをしてみたいと思います。筆者自身が大企業→ベンチャー企業への転職経験者です。
 
 
そして、いまは人事担当者をしていますが、採用担当として、たまに大企業勤務の方が面接にいらっしゃって、「大企業でスキルは十分身についたから、ベンチャー企業で経営にタッチしたい」という方に接することがあります。そこそこの回数、面接でお会いしました。
 
 
これら、採用担当としての経験をふまえながら、筆者自身が実際に大企業→ベンチャー企業に転職した際に起きたこと、そして、まわりに数人いるベンチャーへの転職者がその後、どうなっているのか?についてお話しをしたいと思います。
 
 
 
 

ベンチャー企業への転職の良い面

 
私が実際に働いてみた経験や、周りのベンチャー企業で働いている知人を見た感じでは、ベンチャーで働くメリットは以下のものがあげられます。
 
 
・ゆるいルールの会社が多い(そもそもルールがないこともある)
 
・何でもできる自由な空気感がある
 
・空いているポジション(職責)が多く、一気に取締役になれたりする
 
・IPO準備を経験すると転職市場で重宝される
 
 
ベンチャー企業全般に言えるのですが、少人数の若手で会社を回している場合、会社というより、大学のサークル的雰囲気で仕事をしているケースをよく目にします。出社退社時刻も人によってまちまちですし、服装もうるさく言われない、フルリモートもOKの会社が多いです。ルールに縛られるのではなく、考え方が非常に柔軟なんですね。
 
あと、事務系職種ではIPO準備(上場を目指す)を担当すると、様々な転職エージェントから、転職案件の紹介を受けることができます。IPO準備は、短期間に非常に骨が折れる作業をすることになりますが、これを経験すると、キャリアでつぶしが効く状態になります。
 
 
 
 

ベンチャーに転職して初めてわかること

 
ベンチャー企業といっても、いろいろなステージがありますが、ここでは上場する前の、一般的なベンチャー企業によくある風景についてお話ししていきます。
 
 
大企業から転職してみて感じるのは、
 
「大企業にあるものがない」
 
これにつきます。
 
 
当たり前なのですが、「ない」とはいろいろなものです。すべてです。
 
・安定感
・制度
・お金
・人材
・優秀な同僚
・福利厚生
・今後のキャリアプラン
・ワークライフバランス
 
など、様々なものを指します。これらがベンチャー企業にはないのです。大企業でキャリアを重ねてきた人には想像がつきづらいかもしれませんが、大企業のモノサシで見ていくと、厳しいかもしれません。
 
大企業だったら営業事務の女性がいて、請求書の処理など事務手続きをやってくれたり、住宅手当がついていたり、多少体調が悪かったら同僚がカバーしてくれるので休めたり、あるいは、会社の業績がよかったらボーナスが多く出たり、長い期間勤めたら昇給したり、 etc
 
このように、大企業の恵まれた環境がすべて「ない」のです。「ない」から自分で作るしかない。「自分でやるのだ!」というマインドが大切になってきます。
 
 
 
 

ベンチャー企業勤務は荒れ地に家を建てるようなイメージ

 
ベンチャー企業への適性を考える際に、「若いころから細かい仕事にタッチして、自分で手を動かしている人」が向いているように思えます。「~だけできる」というのは厳しいと思えます。
 
 
例えば、売ることだけできても、営業事務的なことがまったくできないという方がいたとします。こういう場合には、ベンチャー企業は事務スタッフがいないことが多いので、問題がおきたりします。
 
売掛金の回収が滞ったりして、最終的には資金繰りに影響する、なんてことが起きます。知人でWebサイトを制作するベンチャー企業で勤務している人物がいます。彼はエンジニアのリーダー格ですが、「総務・庶務」も兼任しています。
 
 
オフィスの事務用品を用意したり、労務管理も担当しています。電話回線を敷設したり、コピーの管理をしたり。「一人で何役を担当しているの!?」と感心するぐらいに守備範囲が広いんですね。ですので、ベンチャー企業に勤務するには、一人で何役も兼任し、「自分でできることはすべて自分でする!」という積極的なマインドが求められます。
 
 
よくベンチャー企業の勤務経験のない人に、ベンチャー企業はどんな環境なのか?を説明するときにこんな例えをしますが、
 
・ベンチャー企業で働くことは何もない状態のから、何かを作り上げて形にすること
 
であるように思います。荒れ野を耕して種をまき、野菜を収穫する。こんなイメージですね。
 
 
 
 

ベンチャーに転職すると、その後どうなるのか?

 
知人で大企業からベンチャー企業に転職した人が5名程度いますが、なかなか悪戦苦闘しているようです(あくまでこれは私のまわりの事例です)
 
 
大企業はなんだかんだで恵まれていますので、そこで働き続けると慣れてしまうんですね。優秀な同僚に囲まれ、分業制が確立されていて、お給料も高い。その恵まれた環境を抜け出し、汗をかいて仕事を作り上げるのはなかなか大変なようです。
 
 
個人的な意見として、40歳を過ぎてベンチャー企業に転職するよりは、20代後半から30代でベンチャーに飛び込む方がリスクは少ないと思います。40代でベンチャーに入ったのはいいものの、まったく通用しなかった場合に、キャリアの袋小路にはまってしまうケースも考えられます。転職したいけど厳しい年齢に入ってくるという。
 
 
大企業からベンチャー企業に転職をお考えの方は、実際に転職をしてみた方の意見をじっくり聞いてみるのがおすすめですよ。
 
では!


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