「転職したい企業があるけど、志望動機が浮かばない」
「面接で話す志望動機をどうやって準備すればいいのかわからない」
「転職の志望動機でどこまで本音を話していいのかわからない」
転職活動の面接で必ず聞かれる「志望動機」。どんな話をすればいいのかわからず、困っている方も多いと思います。
今回は、現役の中途採用担当者である筆者が、志望動機をつくるためのノウハウを公開します。何を話せばよいのか、何を話さなくてよいのかがわかり、志望動機をつくるコツがわかります。
ポイントは3つです。
この記事を読めば、きっとあなたも面接で成功する志望動機を考えつくはずです。
目次
・自分の仕事の経験を振り返ってみる
・志望する企業を調べてみる
・自分と志望する企業の接点を探す
・志望動機のNG例
自分の仕事の経験を振り返ってみる
一つ目のポイントは、「自分の経験をじっくりと振り返ってみる」ということです。面接は自分の仕事での経験をお話しする場です。話す内容がいまいちだったり、そもそも以前担当した仕事のエピソードを忘れていたりしたら非常にもったいないです。
最初に、自分の担当した仕事を振り返り、文字に書き起こしてみましょう。
いつ、どこで、なにを、どんなふうに(5W1H)を意識して、ノートなどに記入してみるのがいいでです。文字にすることで、自分の行動、体験を客観的に眺めることができます。
ノートに書き起こすときは、できるだけ細かく当時のことを思い出してみます。どんな感情だったのかなども思い起こします。どんな状況で、そのとき何を思ったのか?こういった心の動きや、周りの反応など詳細に文字として書き起こしてみます。
書き起こしてみて、
・どんな点に苦労したのか?
・どんな点を工夫したのか?
・その仕事から得たことはあるか?
こういった点を考えてみましょう。
できるだけ詳細に、細かく書き起こすのがポイントです。当時の一つひとつの仕事について、文章にしてみることで、面接で話す内容(ネタ)ができてきます。
細かく思い出し、文章にすることで、
・自分の強味
・自分の特徴
を改めて再認識することもできます。
まず、自分の仕事の経験を振り返り、文字に起こすことに時間を使ってください。最初は大変で、まったく文章が書けなかったり、過去にした仕事の内容を覚えていない人もいるでしょう。面倒な作業かもしれません。ですが、この最初の頑張りが、後で転職活動を楽に進めることにつながります。
過去担当した仕事を忘れている人には
・会社のスケジューラーを見直す
というのをおすすめします。
最近はスケジューラーで細かく業務を管理している会社が大半だと思います。誰と、どんな仕事をしたのか忘れている人は、じっくりとスケジューラーを見返してみましょう。
志望動機や面接で話す内容など、あらゆるネタがスケジューラーには残っています。スケジューラーを見返すことで「そういえば、この話題は面接で使えるな」と思い出すこともあります。
志望する企業について調べてみる
2つ目のポイントは「志望する企業を調べる」です。じっくり調べることに時間を使ってください。なぜなら、面接で面接官は「応募者がどの程度、会社のことを調べているか」も採点ポイントにしています。
扱っているサービスや、業界の勢力図、その企業の将来性などを念頭に、インターネットなどで調べていきましょう。
ホームページやgoogle検索、メディアやSNS、上場しているのであれば企業情報、日経テレコンなど。あらゆる媒体を使って、志望する企業の情報を検索してみます。
志望度が高い企業であれば、できるだけ情報を集めるようにしましょう。その企業の本が出版されているようであれば読んでみる。商品やサービスがあるなら買ってみる。可能な限りその企業の情報を収集します。
できれば、その志望する企業の社員と会ってみるものいいです。その企業の社員と接してみる、製品やサービスを使ってみる、という一次情報は非常に説得力があります。
自分と志望する企業の接点を探す
3つ目のポイントは、「自分とその企業の接点を探す」です。接点は、先にも触れましたが、実際に自分の体験であるほうが説得力が増します。
ここで、志望動機をつくる流れ(骨格)をお伝えします。志望動機のつくり方としては、
①自分はこういう経験をしてきた
②御社(志望する企業)との接点はこんなところにある
③自分はその接点を通じて〇なことを思い、御社に非常に共感したので志望している
という流れがスタンダードです。
自分の経験と、志望する企業の接点を見出し、方向性が一致なので志望したという形です。私は中途採用担当者として数多くの応募者の方と接していますが、志望動機は上記の形が一番多いように感じています。
志望動機のNG例
ここで、志望動機をつくる際のNG事例について触れたいと思います。このような志望動機は面接では使わないようにしましょう。
①給与や待遇、福利厚生などに魅力を感じている
待遇面の良さを志望動機で話すのはやめておきましょう。本音として思っている分には構いませんが、面接はある意味、本音を隠して、大人のやりとりをする場ともいえます。
採用する会社側の意図としては、新たに人を雇い入れ、高いパフォーマンスを出してもらい、利益を稼ぎ、会社の事業を継続していくという点にあるわけです。
パフォーマンスを出す前から、「待遇が魅力的」といわれても困ってしまうのです。ですので、待遇面を志望動機として前面に打ち出すのはやめておきましょう。
②会社の場所がいいから
たまに志望動機で「自宅から通いやすい」「通勤が便利」という点を強調する人がいますが、こちらもNGです。転職の大前提として、仕事の内容ありきです。このように立地のような本筋とはかけ離れた部分を強調するのもやめましょう。
③スキルアップしたいから
こちらも気をつけなくてはいけないワードです。たまに若手の応募者面接をしていて「とにかくスキルアップしたいんです」と強調される方がいます。
こういう時に、面接官はどのような印象を受けるかというと
「ある程度、スキルアップしたら辞めちゃうんじゃないか」
という疑念が湧いてしまうのです。
リクルートのような人材輩出企業なら別ですが、多くの会社は社員を雇い入れてパフォーマンスを発揮してほしいのです。スキルを身につける向上心は評価ポイントですが、スキルアップして辞められては企業としても元も子もありません。
ですので、スキルアップを強調しすぎるのはやめましょう。
まとめ
志望動機を考えるのはなかなか大変な作業ですよね。
「志望する企業との接点なんて見つからないよ、、」
とお困りの方もいると思います。
そういう方には、
「志望する会社と自分の目指す方向性が一緒」という視点で考えてみるといいでしょう。
例えば一例ですが、新商品の開発に強みのある会社だとしたら、「新しいものを作り出し、マーケットを広げていく会社に、自分は魅力を感じたし、自分の経験が活かせると思った」などです。
志望する企業の強みを分析し、その点に共感し、自分の経験や能力が活かせると思った、という流れです。自分の強みやセールスポイントを把握し、その企業と結びつける。こういった形で志望動機を考えていくのもいいでしょう。
志望動機を考えるのは骨の折れる作業ですが、いい志望動機であれば面接の評価も上がります。時間をかけて考えてみてください。
では!